様々な景観資源

景観資源は、地域の景観を構成している要素の中でも重要な役割をはたしているものと位置づけることができます。その内容は自然景観構成要素(自然景観資源)、人文景観構成要素(人文景観資源)、自然人文景観構成要素(自然人文景観資源)に分けることができます。

「自然景観構成要素」は、天空、山、海、河川、湖や沼、田園、ふるさと的風景、鎮守の森などの自然物をいいます。「人文景観構成要素」とは、歴史的建物、橋、ダム、道路、港湾、寺、神社、教会、城跡、庭園、看板などの人工物をいいます。「自然人文構成要素」とは、渓谷を背景にした橋梁、丘陵と集落、海と航行中の船舶、道路と走行中の自動車、森林と神社、山岳と史跡、田園と城跡などのように、自然要素と人文要素が一体になったものをいいます。

景観資源は、場所との結びつきが特定しにくい自然景観資源の天空を除くと、ランドマーク(目印)として地域を印象付けるものです。

広く知られた景観資源としては、鹿児島県・屋久島の屋久杉、群馬県富岡市の富岡製糸場、広島県広島市の原爆ドーム、長野県長野市の善光寺などがあります。

狭いエリアでも東京都文京区を例にとると、護国寺、伝通院などの歴史的な寺や、 小石川後楽園のような庭園が人文景観構成要素として存在します。

関西では、通天閣が大阪府登録の有形文化財に認定されています。通天閣は明治時代第五回内国勧業博覧会の際建設されましたが焼失。その後昭和31年に二代目が完成しました。広告の付いた珍しい文化財といえます。

あべのハルカスは、関西を代表する新しい景観資源として注目を集めており、ビルとしては第1位の高さを誇りますが、タワーを含めると東京スカイツリー、東京タワーに次ぐ日本で3番目の高さの建築物となります。

景観資源を積極的に保護し、地域の個性を表そうとする場合には、コンビニエンスストアやファミリーレストランなど本来全国で統一されるべき看板の色を変えるように条例で定める場合があります。このような取り組みを行っている地域には、栃木県那須市や、神奈川県鎌倉市、京都府京都市などがあります。

滋賀県では、「ふるさと滋賀の風景を守り育てる条例琵琶湖条例」という独自の景観条例を制定しています。

鹿児島市では、景観特性に対応した"らしさ"を創りだすための面的なまとまりとして、「桜島ゾーン」「自然緑地ゾーン」「市街地ゾーン」「台地ゾーン」に区分して景観形成の方針を設定しています。

大阪のシンボルストリート御堂筋の景観形成を推し進める大阪市では御堂筋に面する施設の1階部分の用途を地区計画により制限しています。上質な賑わいや交流の場を目的とし、カラオケボックス、ボーリング場など一般的な娯楽施設等での利用はふさわしくないとしています。望ましいとされる用途は店舗、飲食店、展示場、美術館、博物館などです。

広告物の積極的な活用を図っている地域もあります。屋外広告物が景観資源とされている大阪ミナミ道頓堀界隈では特例として、川に面した壁1面の面積に対する広告物の面積の割合の上限を5分の4まで認めるガイドプランを定めています。

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